群馬の名湯、伊香保温泉の石段や河鹿橋を散策してみました

 

群馬の名湯として草津温泉と並んで有名な伊香保温泉。
伊香保温泉といえば石段。戦国時代に石段ができたとのことで、石段には400年以上の歴史があるんですね。

伊香保温泉の中心地は石段街とも呼ばれ、石段をはさんで両側に旅館やホテル、みやげ物屋や射的などの遊戯店が並んでいます。

早速、この石段を上っていきます。

Googleマップ

365段の石段スタート

ここから、365段の石段を上って行きます。

伊香保のシンボルである石段が誕生したのは天正4年(1576)頃と伝えられています。織田信長・徳川家康の連合軍に敗れた武田勝頼が長篠の戦による多くの負傷者治療のため源泉を各浴舎に引湯する目的で、真田氏に命じて造らせたものといわれています

石段の豆知識
・標高   1段目 海抜約715m
     365段目 海抜約783m
・延長距離 1段目から365段目まで 330m

案内板より

ハワイ王国公司別邸

まず、石段の左側に、ハワイ王国公司別邸と伊香保口留番所(伊香保関所)があります。

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明治時代、時の政府高官・井上馨(かおる)の紹介で、伊香保に別荘を持ちこの地をこよなく愛した駐日ハワイ王国弁理公使・ロバート・W・アルウィン。

彼は日本人女性と結婚し81歳でなくなるまで日本で暮らしましたが、蒸し暑い日本の夏を快適に過ごすための保養地を探していて伊香保と出会います。ここで購入した別荘の一部が、現在の市指定史跡「ハワイ王国公使別邸」となっています。

渋川市観光情報サイト




前面が総ガラス窓となっており、夏の時期、アルウィンさんは 庭の景色をゆったりと眺めていたのだろうと想像されます。

伊香保口留番所(伊香保関所)

伊香保御関所は、三国街道の裏往還の要所として寛永8年に幕府の命によって
伊香保口留番所(関所)がこの地に設置されました。

案内板より



内部の一部分は、資料展示室となっています。

石段の湯

伊香保関所から少し上ると左手に、「石段の湯」があります。

【料金】大人410円、小人200円、障がい者・市内高齢者(65歳以上)100円
 (補足)大人:中学生以上、小人:小学生

市営の温泉で、朝9時から開いていますのでちょこっと立寄り湯として便利です。
【休業日】毎月第2火曜日、第4火曜日(祝利用しませんでしたが日の場合は翌日)

石段の風景



伊香保神社石段手前のわき道を左に入ると、湯の花饅頭屋さんがあり、その先に薬師堂があります。

薬師堂

伊香保神社

365段の石段を上り詰めたところにあるのが、伊香保神社です。

鳥居が見えてきました。


ここで、365段です。

手水舎で身を清めます。コロナ禍の為、手のみ清めました。

拝殿


拝殿を正面にみて、左手側に三社があります。数年前に来た時には、もっと古かったように思いますので、境内の改修工事を行っているようですので、最近建て替えたのかと思います。


拝殿を背にし正面を見ると苔が美しい石灯籠です。

 

拝殿を背にして、山のほうへ坂道を上って行くことがでいます。30分以上は歩くと思いますが、ロープウエイの終着駅があり、その先に展望台(上の山公園 ときめきデッキ)があります。
今回は、雨が降り出しそうな不安定な天気だったので、展望台まではいきませんでしたが、数年前に来た時に上ったら、遠くの山々を見晴らすことができるとても景色のよい場所でした。ロープウェイや車でも近くまで行くことができるのですが、天気がよければ是非歩いて上ってみてください。苦労して登った先の景色はより美しく見えますよ。

 

Googleマップ

河鹿橋(かじかばし)へ

今回は、前回は行かなかった河鹿橋へ向かいます。
伊香保神社の右横から裏のほうへ進むと、河鹿橋への案内板があります。

河鹿橋まで450mです。


坂道を下ると、「湯元通り」となります。
湯元通りの右側の傾斜地に家が建っています。道路から見ると2階建てですが実はその下に3階もあり、5階建ての建物になっています。よくこのような場所に家を建てることができたと感心しました。

湯元通りの建物は、多くがこのような造りとなっていました。


湯元通りは、右側がお店や旅館、左側が山となっています。人通りが少なく閉まっている店もあり、なんとなく淋しい道です。


朱塗りされたきれいな河鹿橋が見えました。


橋の向こう側には駐車場があります。


河鹿橋と並行して、車が渡れる橋もあります。
川は、鉄分を多く含んだ温泉の色をしていて、源泉「黄金(こがね)の湯」を多く含んでいるのかと想像しています。


毎年紅葉の頃、河鹿橋はライトアップされ、多くの観光客でにぎわうようです。

伊香保露天風呂へ

河鹿橋から案内板に従って坂を上ると、すぐに飲泉所があります。

飲泉所

豊富に温泉が流れています。

 源泉名:伊香保温泉(黄金の湯5号)
 温泉の泉質:単純温泉
 温 度:34.2°C


さらに30mほど坂を上ると、伊香保温泉露天風呂があります。

 

営業時間:当面の間10:00~18:00の短縮営業となります。 
定休日:第1・3木曜日
料金:大人(中学生以上) 450円
   小人(小学生以下) 200円

 

露天風呂入り口の前には、源泉の噴出口があります。

ラドン発見の碑


 源泉名:第二号源泉(昭和34年3月1日掘削開始、昭和34年6月末完成)
 深 度:98m
 泉 質:硫黄塩泉
 温 度:45.7°C
 毎分湧出量:1,443リットル


日本の温泉医学の父ベルツ博士。

ベルツ博士像

ベルツ博士は日本温泉医学の父であり、わが伊香保温泉にとって大恩人であります。明治初期(1870年代)数多い日本の温泉のなかで博士に第一番に系統的指導を受けたのが伊香保温泉であり、この時の指導内容が日本鉱泉論として発表され日本温泉医学の原典になっておりますことは当町の最も誇りとするところであります。

石碑説明文より

帰りは、再び「湯元通り」を通り、石段を少し下り、石段を上ってくる観光客と密にならないよう、途中から右手方向の脇道を下り、伊香保ロープウェイ駅・チンチン電車(峠の公園)の脇を通り、宿泊ホテルに戻りました。


コロナ渦の平日ということもあり観光客は少なめで、閉まっているお店もあり、やや淋しい石段街でしたが、のんびりと風情を楽しむことができました。

2020年7月

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